AGURI UCHIDA

画家、内田あぐりのブログ

幻の光

 

遅い夕食の後に、居眠りしながら見た映画「幻の光」。

主人公の祖母が「死にとうなったから、四国へ帰るんや」と言い残して駅を出て行くシーンで始まる。

その駅は国道駅という鶴見線の無人駅。

 

国道駅もだいぶ行ってないな、いつだったか、友人と国道駅を出たところにある老婆がやっている小さな飲み屋で、ハムカツをつまみに飲んだ記憶がある。

たしか上海食堂という名前だったかな。

店の中にある炬燵で、数人の老婆たちが雑談していた光景、あれは幻だったのだろうか。

久しぶりに国道駅に行きたくなった夜のこと。

 

 

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オフの声

 

デフォルメし、創造してゆく記憶。

 

会場って一つの空間だから、そこに立ったときに作品の背後から何かが見えてくるというのは大切な要素ですよね。空間全体から圧迫されるようなライブ感というか。

従来の美術館のように額に入れた展示というのは、「きちんと見てください」と要求しているようじゃないですか。見る側もおとなしく「じゃあ、見させていただきます」というような関係。

写真、特にスナップショットを撮っている時など、外気を吸い、同時に雑音を体で感じることがあります。それを会場に転位するには”混沌”を散らすしかない。

つまり”ノイズ”の出現です。そんな邪心もあって、シンプルに写真を額装するだけでは満足しませんね。

 

鈴木 清

ポジフィルム救出

 

2002年に発行された日本画[表現と技法]の書籍製作のために撮影した膨大なポジフィルム。

当時はデジタルがなかったので、6×7のフィルムで撮影をしていました。日本画の用具から技法、作家の制作ノート、作家のドローイングなど、様々なポジが残っていて、今となっては貴重な資料です。日本画の研究室のダンボールに入って、棚の上に置かれて忘れ去られていました。私は日本画の書籍製作に主に関わっていたので、と言うかほとんど監修という立場だったので、よく作ったなーと膨大なフィルムを見て懐かしく思うのです。この書籍を製作した経緯や当時のことは、現在の教員たちも助手たちも、他には誰も知りません。

ポジを救出できて本当によかった、主要なものはこれからデータ化して残しておこうと思います。

私の制作プロセスのフィルムも残っているので、これもよかったこと!!!

 

それにしても膨大なフィルムの量、なんとかしないと。

 

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9月12日の覚え書き

 

ところで私が内容がないと言ったのは、とかく誤って考えられやすいように、作品の内部とか、作家個人の内的世界、精神のドラマだけを意味しているのではない。

逆にそれと対決する外の世界、社会的な諸条件、そしてその作品が現実的に社会へ及ぼす影響、その働きかけの方を言いたいのだ。つまり内容はうちにあるのではなくて、むしろそういう外にある、といささか逆説めいてくるがそれが真理だ。社会に対する働きかけ、というのは一言で言えば時代と対決し、社会と対決していくことだ。

今日、多くの絵画が社会的諸条件に対して何ら矛盾を感じていない。だから絵かきたちは社会の要求に応じて描いているつもりかもしれないが、それは社会と言ってもごく一部の愛好家の要求に応じているだけであって、例えば建具屋さんが戸、障子や襖をお得意様の注文通りに作って納めるのと少しも変わらない。なるほど世の中のお役に立っているかもしれない。しかしそれが社会を動かし、歴史の原動力になるとは考えられない。

 

                 「絵画における技術とはなにか」  岡本太郎

お墓まいり

 

一昨日の日曜日は残暑厳しい32度もある夏日、ずっとお墓まいりに来れなかったので、思い切ってみんなで出かけました。

周りの木を切って、草むしりをして、お墓も綺麗に掃除して、みんなで気分もすっきり。お彼岸の前に綺麗になったのでよかったです。

お墓をピカピカに磨いてくれたのはお掃除好きのしあんちゃん、でした。

 

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お墓まいりの後には六本木のブラッセリー”Va-tout"でランチ、このお店は雰囲気もいいし美味しいし、私も大好きな場所なのです。

 

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